音楽CDのファイル化について

 持ち運びデバイスが変わるたびにCD音源からいちいち取り込み直すのは面倒。音楽CDをイメージ化してHDDに保存しておけば楽になるのではないかということで音楽CDのイメージ化について調べてみました。目標としては、音楽CDをファイル化して、後からそれをマウントしたときに1枚のCDとして認識されてiTunesなどでCDDBからの曲情報が自動でつけられるといったところです。
 まずは音楽CDというのはファイルフォーマットではないのでisoというような共通形式はありません。CDをファイル化するソフトの独自形式で保存されることになります。その中でもcue/binやtoc/binなどcueやtocなどの曲情報と、binやwavなどのバイナリデータが対になった形式が多く使われているようです。中でもcue/binが対応しているソフトで多い感じ。このcue/bin形式のファイルにしておけば、対応するソフトも多いので将来困ることも少ないかなぁと思いこれに決定。この形式で書き出せて、マウントできるソフトを探します。

Windows

 Windowsでフリーの音楽CDイメージ化ツールとして、DAEMON Tools LiteAlcohol 52%が有名みたいです。両方試してみたのですが、DAEMON Toolsの方はインストール時になんか怪しげなものをいろいろと入れようととするのに対して、Alcoholの方はそうでもなく、また日本語化もできていたのでAlcohol 52%にしました。cue/bin出力、マウントともに可能です。
 でもAlcohol 52%ではちょっと制約がありまして、音楽CDでもPCデータを含むようなCDはcue/bin化できません。別の形式になってしまいます。また、cue/binファイルをマウントするときに、cueの1曲目が00:00:00から始まっていないCDはマウントできません。今までで1枚だけこんな音楽CDに出くわしました。これらの場合は下に示したようにMacでイメージ化することにします。

Linux

 書き出すソフトとしてはCDRDAOというツールが定番のようです。

# cdrdao read-cd --device /dev/cdrom --read-raw --datafile image.bin image.toc

のようにtocとbinファイルを作成。tocファイルは

# toc2cue image.toc image.cue

と、toc2cueコマンドでcueファイルに変換できます。で、binファイルの方なのですが、これがエンディアンのせいでこのままWindowsMacに持っていってもホワイトノイズのみの音源となってしまいます。この辺はid:gamaguchiさんの記述が大変参考になりました。でddコマンドを使って変換してやります。

# dd if=image.bin of=image.bin.new conv=swab
# mv image.bin.new image.bin

これでWindowsMacで使えるcue/binファイルが作成できました。
 これらのファイルがLinuxでマウントするにはbchunkというソフトを使って、iso化してしまえばあとはloopでマウントできます。が、マウントする目的というのがiTunesでの変換ですので、今回、Linuxでは実施しませんでした。

追記

 音楽CDのイメージはbchunkでiso化できないのが正解みたいです。勘違いしていました。
 ちなみにbchunkは上記エンディアンの変換機能も持っており、これを使うことも可能なんですが、openSUSEに含まれていません。src.rpmをダウンロードしてspecファイルを少し修正してやればrpmパッケージが作成可能でインストールもできましたけどね。

Mac

 MacでもCDRDAOが使えるようです。しかし、うちのMacBookではなるべくドライブを酷使したくないというか、もしドライブが壊れたときに修理が大変なので、通常、Macではイメージ化を実施しない方向です。でもWindowsでの作業を避けたいCCCDなどに対してということで、フリーではないのですが、定番のToastとなりました。Toast 9 Titaniumなのですがcue/binファイルを読み込めるものの出力できませんし、読み込んでもそのままドライブとしてマウントできません。いったんToastオリジナルとなるディスクイメージのSd2fファイル形式に出力して、これをマウントする形となり手間がかかります。
 ということで、WindowsまたはLinuxでcue/binファイル化して、Windowsでマウント。そこでiTunesに持ってくる。CCCDとかWindowsで怪しいCDはMacでSd2fファイルにして同時にiTunesでインポートする。という方法となりました。イメージ化、iTunesでのインポートと2段階踏むことになるので、結構時間がかかります。まあ、将来、同じことをする場合はHDDのイメージファイルから高速にできるってことなんですが。手持ちのCDすべてをイメージ化するのは先が長いです。