今月に入ってINKSCAPEのバージョンがいよいよ1.0になりまして、うちの環境でも新しいバージョンを試してみました。
といってもSVGファイルをEMFにコマンドラインで変換する用途にしか使っていませんが、バージョンアップでコマンドのオプションも大幅に変更となり対応が必要となります。0.92までは、以下のようなオプションで、SVGからEMFへの変換を実行していました。ページ外にある要素も含めてEMFに変換するため、まずは-DオプションつけてSVGを作り直し、その後、-MオプションでEMFにする流れです。
inkscape.com -z -D -f in.svg -l out.svg
inkscape.com -z -f out.svg -M out.emf
新しい1.0については、コマンドラインのマニュアルが追いついておらず、--helpオプションで表示される内容がたよりとなります。まずは、inkscape.comのファイル位置が、インストールフォルダ直下だったのがbinフォルダ内となりバッチファイルの修正が必要です。あと、-zオプションは廃止。ファイル変換は--export-filename一括で、拡張子により変換先を判断するようになったみたいです。したがって
inkscape.com -D --export-filename=out.svg in.svg
inkscape.com --export-filename=out.emf out.svg
にて、同じようにSVGからEMF変換がコマンドでできるようになりました。
変換速度はだいぶ早くなりました。ちょっと要素の多いSVGをEMFに変換するのに、0.92.5では42秒かかっていた処理が1.0では15秒と、2倍以上の速度アップです。
ただ、バッチファイルで動かすと、以下のようなメッセージが出力されます。
(inkscape.com:1168): Gdk-CRITICAL **: 10:56:50.519: gdk_monitor_get_geometry: assertion 'GDK_IS_MONITOR (monitor)' failed
** (org.inkscape.Inkscape:1168): WARNING **: 10:56:52.048: Fonts dir 'C:\Users\Administrator\AppData\Roaming\inkscape\fonts' does not exist and will be ignored.
警告だけみたいで、変換に問題はない感じです。なにかフォントファイルを探している感じでしょうか。動作OSが古いWindows Server 2008R2でして、これは近日更新予定ですので様子見ですね。
