Mac OS XをYosemiteにしたところVMware Fusionの5.0.5で仮想マシンが起動できなくなったので無料で使える仮想化ソフトVirtualBoxへ移行しました。今振り返ってみたらクーポン適用の値段で40ドル程度で購入できていたFusionがバージョンアップ価格で7574円ってそれはないですわ。
VMware FuisonからVirtualBoxへの移行は次のような手順をふみます。
- VMwareの仮想マシンでHDDをSCSIからIDEへ変更する
- 仮想マシンをovftoolを使ってova形式で書き出し
- VirtualBoxの導入
- ova形式の仮想マシンをVirtualBoxへインポート
- 仮想のWindowsマシンへGuest Additionsをインストール
- 仮想Windowsマシンのライセンス認証の取り直し
といった具合です。以下に詳細を。
1. 仮想マシンのHDDタイプをSCSIからIDEへ
今回一番はまったのがこの部分でした。うちの仮想マシンはデフォルトのままHDDのタイプをSCSIで作成してたのですが、この状態で仮想マシンをVirtualBoxへインポートしようとしてもSCSIデバイスが見つかりませんと出て、インポートに失敗してしまいます。Fusion上で仮想マシンのHDDをIDEへ変更して、インポートできるようになりました。
あとVMware Toolsをあらかじめアンインストールしておいたほうがよいとの情報がありましたので、VMware Fusion 7を30日間評価モードでインストールしておいて、当然バージョン7では仮想マシンが起動できるのでそこでVMware Toolsをアンインストールしました。
2. ovftoolでova形式へ書き出し
VirtualBoxへ仮想マシンが読み込めるようova形式へ変換します。こちらの記事を参考にして/Applications/VMware Fusion.app/Contents/Library/VMware OVF Toolフォルダ内にすでにインストールされているovftoolでova形式に書き出せます。所要時間は16GBの仮想マシンで10分ぐらいですかね。パーセントで経過表示されますのでしばらく待ちます。
3. VirtualBoxの導入
こちらのページからダウンロードしたVirtualBox 4.3.18と、USB 2.0への対応とかでExtension Packも導入しておきます。
4. VirtualBoxへインポート
作成したova形式の仮想マシンをVirtualBoxへインポートします。VirtualBoxですがこの辺りはすべて日本語化されていますので、上記のSCSI問題は別にして特に問題なくできました。こちらの所要時間は5分ぐらいでしょうか。
VirtualBoxの仮想マシンはユーザーフォルダ直下のVirtualBox VMsというフォルダに作成されますので読み込んだあとのovaファイルは削除してもOKです。
うちの仮想マシンはWindows 8.1の64bit版なんですがインポート後、普通に起動できました。ただしネットワークアダプターの種類がPCnetなんたらだったのですが、これだとネットワーク接続ができず、Intel PRO/1000 MT Desktopに変更してネットワークに接続できるようになりました。
5. 仮想WindowsにGuest Additionsをインストール
VMwareでいうところのVMware Toolsと同じソフトですかね。これをインストールすることで仮想マシンとMac OSとの間でシームレスなマウスポインタの移動や、共有フォルダが使えるようになったりします。
インストール方法も同じでVirtualBoxのメニューDevicesからInsert Guest Additions CD imageを選択してインストールファイルをマウントしてやれば導入できます。うちの場合仮想マシンのCD/DVDを最初、無効化してありましたのでマウントできないとエラーとなりましたけど、CD/DVDを有効化してから上記方法でいけました。
6. 仮想Windowsのライセンス認証の取り直し
VMware FusionとVirtualBoxでマシン構成がSCSIからIDEへ変更したりして多少変わったためか、Windowsのライセンスですでにプロダクトキーが他のマシンに適用されているとのことで無効化されてしまいます。このWindowsは仮想マシンのために購入したWindows 8のパッケージ版ですので移行は問題ないはず。ライセンス認証で表示されたフリーダイヤルに電話して正直に伝えて新しいIDを発行してもらいました。さすが天下のマイクロソフト。土曜の夜、遅い時間でしたがちゃんと対応してくれました。
以上でVMware FusionからVirtualBoxへの移行は完了です。あとはこちらのページを参考にFusionをアンインストールしました。
仮想マシンからMacのUSBに接続したメモリーカードリーダーが読み込めなかったり、Mac本体のSDカードリーダーにも接続できなかったりしますが、Macとは共有フォルダでファイルのやり取りができるので今のところ不自由はしていません。
かんじんの動作速度ですがFusionとくらべてややもっさりしているかと思いますがキータイプの速度とかには遅れは皆無で問題ないレベルです。無料のソフトでここまでできるのなら十分に合格点ですね。USBの件は今後調べておこうと思います。
追記
USBデバイスが使えない件はVirtualBoxでUSB 3.0がサポートされていないからでした。でもUSB 2.0のハブを経由すれば使えるようになりました。