VMware vCenter Server 5.1はあまりにも遅い

 先月、VMware vSphereの最新バージョンである5.1が発表されましてこの9月10日付けでインストールファイル類が公開されてダウンロード可能な状態になっていることに気づきました。そこで早速ファイルを入手してうちの会社の環境に試してみました。
 こちらのマニュアルを参考にアップグレードの手順を確認。あとリリースノートによると

vSphere 5.1では、vSphereのすべての新機能はvSphere Web Client経由でのみ利用できます。従来のvSphere Clientは、vSphere 5.0と同じ機能セットをサポートして引き続き動作しますが、vSphere 5.1の新機能は公開されません。
vSphere 5.1およびそれ以降のアップデート リリースとパッチ リリースは、従来のvSphere Clientを含む最後のリリースです。VMware vSphereの今後のメジャー リリースには、vSphere Web Clientのみが含まれる予定です。

とのことで、今後はvSphere ClientではなくてWebブラウザー経由のvSphere Web Clientをメインで使った方がよさそうです。自分としてはWeb経由だと遅い気がして専用のクライアントを使っていたのですが。
 まずはvCenter Serverのアップグレードですが念のためvCenter Serverが入っているWindows Server 2003 R2仮想マシンのスナップショットを取っておきます。でVMware-VIMSetup-all-5.1.0-799735.isoをマウントしてセットアッププログラムを実行。いろいろとインストールできる種類が選べられますがvCenter Serverの導入にはvCenter Single Sign OnとInventory Serviceが必要とのことで、個別に入れるより関連するプログラムを一気に導入してくれるVMware vCenter Simple Installを選択してインストールを実行しました。vCenter Single Sign On、Inventory Service、vCenter Serverの順にインストールが実行され終了後、別途vSphere Web Clientもインストールして完了です。1時間以上かかりました。
 OSの再起動は必要ないみたいなのですが再起動してみると起動がかなり遅くなっています。vCenter Server 5.0の時は通常3分ぐらいでログイン完了になっていたのが5.1ではそれの倍以上かかっている感じです。vCenter Serverが入っているマシンはめったにOSの再起動はしないのですが起動が必要なときは他のマシンに先駆けて立ち上がる必要があるのでこの遅さはマズイですね。
 でvSphere Clientで接続しようとするとClientのソフトが前のバージョンなので最新版にせよとのことでファイルのダウンロードと更新を勧められます。まあ、それは実行したのですがログイン画面でユーザー名とパスワードを入れてログインできません。接続がタイムアウトしたとか。起動に時間がかかることからvCenter Serverの負荷が高くなっていると思うのですがログオンできないほど遅いとは。5.0のvCenter Server Applianceがあまりに遅いので使うのをあきらめたのと同じ傾向です。検証してませんがvCenter Single Sign Onが悪さしているような気がします。
 遅いしログオンできないしで5.1への移行は現状で見合わせました。スナップショットを元に戻して5.0の環境で使っています。戻したときにvSphere HAでエラーが出ていましたが、ホストをvSphere HA用に再構成を実施して解決しました。
 あとライセンスの件ですが、5.0と5.1では同じバージョン5用ということで特にアップグレードする必要はなくそのまま流用できました。