LVMで複数台のディスクから構成されるボリュームを作る

 うちのRyzen 9 3900XTマシンのHDDをSeagateの8TBのものに交換しておよそ1年。特に問題なく使えています。このメインの家内サーバーのファイルは、サブのRyzen 7 5800Xマシンに毎晩rsyncしてバックアップとしています。こちらのHDDはWestern Digitalの4TBで、最近のMacBookの交換などで一時的にバックアップを昔の環境と新しいものとで両方保持したり、Windows OSインストールのISOファイルを作ったりで、メインの8TBには足りているけど、サブの4TBでは容量不足となってしまいました。
 サブの4TBも8TBぐらいのHDDに交換すればすぐ解決なのですが、お金を使わずにメインで使っていた4TBのが余っているので、これを流用すればバックアップの容量不足は解消できそうです。
 HDDが2台で容量をプラスするだけですとRAID 0が真っ先に思いつく方法ですが、UbuntuでLVMを使っているのでRAIDを導入するまでもなく理論ボリュームを作れば物理ディスクとは関係なく、普通に複数台のHDDからひとつのパーティションが作れます。実際にはこちらに解説されている通りで可能でした。先に接続していた4TBはバックアップのみの保管先なので、今回改めて内容を消去してボリュームグループに追加することにします。

qiita.com

 まずはpartedでパーティションテーブルをGPTとしてからfdiskでパーティションの作成。このパーティションはディスク全体で確保し、システムIDは8eのLinux filesystemとします。

# fdisk /dev/sda
# fdisk /dev/sdb

 この2つのディスクから物理ボリュームを作成。

# pvcreate /dev/sda1 /dev/sdb1

 次にボリュームグループをhome-vgという名前で作成します。

# vgcreate home-vg /dev/sda1 /dev/sdb1

 そして論理ボリュームをすべての領域に対してhome-lvという名前で作成。

# lvcreate --name home-lv -l 100%VG home-vg

 デバイス名、/dev/home-vg/home-lvでアクセスできるデバイスができました。ここにファイルシステムを作成してマウントすれば物理的には2台のHDDがひとつのまとまったディスクとしてアクセスできるようになります。

# mkfs.xfs /dev/home-vg/home-lv

 しかし今まで1台のHDDをマウントしていたポイントに改めてマウントしようとしてもマウントできない問題にぶち当たりました。dmesgを見ると、マウントしてもすぐにunmountされる状況。ネットを調べると以下のページがありまして

unix.stackexchange.com

# systemctl daemon-reload

を実行せよとのこと。どうやらsystemdにおけるディスク交換時のFAQのようです。
 これで問題なく2台のHDDをまとめた1つのパーティションが使えるようになりました。あとは起動時にマウントされるよう/etc/fstabを書き換えて完了です。デバイスの指定は/dev/mapperからUUIDを引用して指定しました。

UUID="xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx" /home/user/backup xfs defaults 0 0