先日導入したPowerEdge R240に社内のライセンスサーバーとしてダッソー・システムズのDS License Serverもインストールしたのですが、これの導入時にトラブルです。
ライセンスサーバーで運用するため、買ってすぐの状態でWindows Server 2016を導入して、DSLicTarget.exeコマンドでマシンの固有情報を取得して、その番号で新規ライセンスファイルを申請しました。
D:\DS_LicenseServer\Windows64>DSLicTarget.exe -t
DSLicTarget (version 1.18)
Computer Id: ABC-1234567890ABCDEF (based on: Broadcom NetXtreme Gigabit Ethernet)
このComputer Idが固有番号となります。
で、Windows Serverの環境設定も済んで、本格運用のためDS License ServerをインストールしてみるとComputer Idが他のものになっていて、ライセンスファイルが適用できません。ネットワークのMACアドレスを元にComputer Idを表していると思うのですが、今回のR240はデフォルトでLANポートが2つ、iDracも合わせると3つあります。DSLicTarget.exeコマンドでリストすると以下のような感じです。
D:\DS_LicenseServer\Windows64>DSLicTarget.exe -l
DSLicTarget (version 1.18)
Adapter :
Computer Id: EFG-234567890ABCDEFG
Description: Remote NDIS Compatible Device
Type : Ethernet
Identifier : {23456789-ABCD-1234-5678-1234567890AB}
Adapter :
Computer Id: ABC-1234567890ABCDEF
Description: Broadcom NetXtreme Gigabit Ethernet
Type : Ethernet
Identifier : {12345678-ABCD-1234-5678-1234567890AB}
Adapter :
Computer Id: HIJ-34567890ABCDEFGH
Description: Broadcom NetXtreme Gigabit Ethernet
Type : Ethernet
Identifier : {34567890-ABCD-1234-5678-1234567890AB}
インストールの過程でComputer Idが変わるなんて思ってもいませんでした。これはライセンスファイルの再申請が必要かも、かなり各方面に面倒をかけるなと思いつつ、DS License Serverのマニュアルを見るとComputer Idを指定する解決方法がありました。
Configuring the DS License Server and Clientsの章に記されていまして、Windowsの場合はDSLicTarget -sコマンドでリセットできるとのことです。具体的には管理者権限のコマンドプロンプトで
D:\DS_LicenseServer\Windows64>DSLicTarget.exe -s {12345678-ABCD-1234-5678-1234567890AB}
と、目的のComputer Idの元となるIdentifierを指定してレジストリに記録します。そしてDS License Serverの再インストールが必要。DS License Serverのサービスを再起動してもComputer Idは変わらず、アンインストールとインストールをして、無事Computer Idが目的のものになりました。
こんなのは導入時ぐらいしか会わないトラブルですが今後のことも考えて記録しておきます。